ほとんどの人が勘違いしている!?『リーダーの仮面』の要約で学ぶ、リーダーのあるべき姿とは?

本紹介

ほとんど人が勘違いしている!?『リーダーの仮面』の要約で学ぶ、リーダーのあるべき姿とは?

リーダーや、管理職をしている皆さんは、日々大変な思いをしていると思います。
かくいう私も管理職をしており、斬新な言動をする20代や、凝り固まった考えを変えない40代の社員を動かすために毎日四苦八苦しております。

そんな中書店で見つけた『リーダーの仮面』。
私にとって衝撃的な内容ばかりでした。
今まで良かれと思ってやっていたことが、大きな間違いだったことがわかりました。

この記事では私が『リーダーの仮面』(以下、本書)を読み、重要だと感じたことを紹介していきます。

書籍紹介

『リーダーの仮面――「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法』
著者:安藤 広大

背中で見せるリーダーは失敗する!

背中で見せてついてこさせるーー。
私も20代の営業リーダー時代はそう思っていました。
とにかく自分が数字を取る。
チームメンバーの分も自分が補って、チームの目標を達成することに躍起になっていました。

しかし、それは間違いだと本書は語ります。

リーダーはチームの目標を達成する責任があります。
リーダーが抜群の結果を出し、チームの目標を達成できたとして、部下はどう思うでしょうか?

リーダーはすごい、リーダーのお陰で達成できたと感謝はするでしょう。
しかし、成長はしません。
成長しなくとも目標は達成しているのですから。
リーダーが数字を取れなかったり、リーダーが抜けると一度脆弱なチームになってしまいます。

背中で引っ張るリーダーは、リーダーでなく、強いプレイヤーでしかありません。
リーダーは部下を育て、自分がいなくとも強いチームを作りましょう。


手取り足取り教えるリーダーは失敗する!

背中で引っ張るリーダーとは違う、手取り足取り教えるリーダーはどうでしょうか?

これも部下は育ちません。
答えを教えてくれるので、自分では考えません。
思考停止し、成長しないのです。

教えられても、なかなか身につかないのです。
自分でやってみて、失敗し、試行錯誤の結果で身につけてこそ成長するのです。

また、あなたと同じやり方で成功するとも限りません。
部下に考えさせ、実際にやってみさせて、失敗させて、積み重ねて成功に繋げる。
それが出来たときには部下は大きく成長していることでしょう。

部下と仲良くするリーダーは失敗する!


「部下ともっとコミュニケーションをとらないといけない」
「部下と距離があるからうまくいかないんじゃないか?」
「部下と食事でも行ってこいよ」

なんて言われたことはありませんか?
私は上司からいっぱい言われてきました。
実際に部下と食事に行きましたが、その後すぐに部下に退職される経験をしました。

部下との信頼関係を作ることで、部下について来てもらう。
それはたしかに有効な方法のひとつだと思います。

しかし、その方法では、人数が増えると崩壊してしまいます。
例えば10人全員と食事に行ったり、10人全員に同じように距離を近づけるのはほぼ不可能だと思います。
どうしてもそこに公平さが欠けてしまい、あいつの方が仲が良いから優遇されているなどと思われてしまいかねません。

実際、仲が良い人間の方を優遇したくなるのが人間だと思います。
しかし、それではいずれチームが崩壊してしまいます。

部下とは距離を置く。
それが必要だと本書は語ります。

でもそれじゃ部下がついてこないんじゃ?
私も最初はそう思いました。

部下にはこの人についていけば自分に利益があると思ってもらうことでついてきてもらう。
つまり、部下を成長させること、成長し給与面などの評価が上がること。
それが部下について来てもらう方法です。

リーダーの仮面とは?

本書の語るリーダーの仮面とはなんでしょうか?

心理学用語でペルソナ(仮面)というものがあります。
私たちは普段からペルソナを使い分けています。
会社員としてのペルソナ、上司としてのペルソナ、父親としてのペルソナ、夫としてのペルソナなど、役割を果たすためにペルソナ(仮面)をかぶっています。

リーダーとしてのペルソナ(仮面)をかぶることで、人間関係の衝突を防ぐ盾となり、他人からの攻撃を受け流せます。
もし部下に指導をして嫌われても、あなたの人格が否定されたのではありません。
あなたのリーダーとしての仮面が嫌われただけ。
落ち込む必要はありません。
嫌ってきた部下も、成長を実感できた時にあなたに感謝するでしょう。

こんなこと言ったら嫌われてしまうんじゃないか、注意をしたいけど不機嫌になられるのは嫌だな ーーそんな感情を捨て、リーダーの仮面をかぶって部下に接しましょう。

リーダーはどうすればいい?

ここまで、こんなリーダーは失敗するという話をしてきました。
では、一体どんなリーダーが成功するのでしょうか?

1.ルールを決める

まず、ルールを決めることがリーダーの仕事です。
ルールが決まっているなら、それを遵守させるのがリーダーの仕事です。

ルールにも2種類あります。
まずは「姿勢のルール」、もうひとつは「行動のルール」です。
姿勢のルールはできる、できないではなく、誰でもやろうと思えばやれるルールのことです。

「挨拶をする」
「退社時には机を整理する」

誰でもできるルールを遵守させる。
これができないリーダーは、リーダー失格です。
ルールを守らせることで、「仲間意識」が生まれます。
飲み会や社員旅行ではなく、ルールを守ることで仲間意識を作りましょう。


次に行動のルールです。
行動のルールは会社の目標と連動したルールです。

「1日10件訪問する」
「100万円の売上を作る」

守れる場合と守れない場合があり、結果によって部下は評価されます。
この行動のルールが次項の目標を決めることに繋がります。

2.目標を決める


部下の行動のルール、目標を決めましょう。
目標は具体的なものでなくてはなりません。
「精一杯頑張る」や「努力する」、「成長する」など、客観的に判断できない目標は以ての外です。
また、部下に目標を決めさせるのもいけません。

部下の目標を定め、その目標を達成させるのが上司の仕事です。

また、目標は頑張れば届くラインに設定することが重要です。
簡単な目標では成長しません。
届かない目標では逆効果です。

目標は具体的なもの且つ、できるだけ数字で決めましょう。


「月に100件獲得する」
「先月の110%の売上を作る」

誰が見ても達成しているかどうか分かるものを目標として定めましょう。

そして、目標の期限を決めて、期限の日に報告をさせます。


この後、リーダーにとって我慢のときが訪れます。

3.プロセスを指摘しない【待つ】


目標の期限まで、部下の行動に口出しをしてはいけません。
部下の成長のため、我慢です。

目標の期限まで、ひたすら我慢します。
最初は期限を短く設定しましょう。
1日、達成できれば1週間、次は1ヶ月。

そして、期限の日に報告を受けます。

4.目標未達なら、次はどうするか確認する

目標を達成出来なかったとき、叱責をしてはいけません。
ここでも感情は捨てましょう。

「未達でしたね。次はどうしますか?」
「未達だった原因はなんですか?その原因に対してどう対策しますか?」
と尋ね、次の目標に達成するための行動を決めさせます。
ここでも意見を言いたくなる気持ちを抑え、部下に決めさせましょう。

そしてその決めた行動を次の目標に付け加えます。
例えば「100万円の売上」が目標で、「90件の訪問で90万円の売上」だった場合、「100件の訪問と100万円の売上」を目標に定めます。

5.目標達成しても褒めない。更に次の目標へ


褒めて伸びる ーーー。
そんな人が多いかもしれません。
会社でも褒めて伸ばすということを実行しているところもあると思います。

本書が語るには、小学生の勉強させるための実験がそうさせているそうです。
小学生がテストで高得点をとったときに「頭がいいから良い点がとれたね」と褒めるか、「勉強を頑張ったから良い点がとれたね」と褒めるかを実験した結果、勉強という行動を褒めた方が子供が勉強するようになったという実験があったそうです。
確かに子供はその方が勉強し、成長するでしょう。

しかし、大人の仕事と、子供の勉強は全く違います。
まず、小学生の子供はなぜ勉強するかを分かっていません。
勉強する理由がわからず、親から褒められることが勉強の動機ですし、対価はありません。
どれだけ勉強してもお金はもらえません。


しかし、大人の仕事は違います。
大人の仕事は給料が発生します。
仕事の評価はお客様からの言葉や、給料で反映されるものです。

そして、褒めた場合、その人にとっての当たり前が少し下のラインになってしまいます。
70点で褒めたら60点ぐらいが当たり前になってしまうのです。
100点を目標にし、それを達成しても達成した事実のみを伝え、褒めません。
褒めると少し下の90点ぐらいが当たり前になってしまいます。

褒めるのは150点くらいを取ったときです。
100点を当たり前にしていくためにはそれが必要です。

さいごに

以上、私が『リーダーの仮面』から学んだ、目からウロコの内容です。
今までの自分の行動を改め、リーダーの仮面をかぶって部下と接していきます。

また、部下にもリーダーの仮面をかぶってもらうために、この本の有用性を伝えていきます。

この本にはまだまだ有用なことが書かれています。
売れるのも納得の本です。
ぜひあなたも読んでみてください。

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